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やまほま小説が無い!!じゃあ書こう!!今日はそんな気分 なんだzE☆
『すいませんの症状』 やまほま
会長は座っていた。俺は立っていた。
会長は黙っていた。俺も黙っていた。
失敗した。ちゃんと注意していなければいけないのに会長に病気の徴候が見える。
会長の病気の名前は『すいません』という。これはとても恐ろしい病気で普段元気一杯で俺を罵ることに余念が無い皮肉屋の憎たらしい会長でもこの病気の発作が出てしまうととたんに静かになってしまうのです。俺はこの病気が実は怖くてなりません。
原因は間違った言葉を選ぶことにあります。うがい手洗いを忘れるレベルじゃありません。インフルエンザが流行ってる学校にマスクをつけずに子供を登校させるようなものです。まれに、病気にかからない場合もありますが、心の弱い会長ならば漏れなく罹ってしまうのです。
今回はなんだったかしら、確か部活の話をしていてつこがまた面白いことをしてるって話して会長もおかしいおかしいって腹抱えて、笑って、悪ノリした会長がえげつないツッコミして、俺ウケて、「かいちょーはかわいくないなあ」って言ったことが始まりでした。そうでした。
そうしたら案の定会長ときたら「そうですよ、俺はかわいくないですよ」って言った。独特の訛りが歌みたいで面白かった。俺は何てこと無いと思って笑って
そうしたら急に視線を外して机に置かれた白い紙にサインをし始めた。
「すいませんね、俺、かわいくなくて、すいませんね」
俺がどんな顔をしたのかも会長はもう興味が無いみたい。
会長はずるい。もしももう一度俺を見たらきっと考え直しただろう。俺がどんなにびっくりして同じくらい悲痛な表情をしているか是非見返して欲しい。ねえこっち見てよ見ろよ馬鹿
かみ締めた唇を見てわかるよ、会長は苦しいのを押し殺して平気な顔していたいんでしょう?俺より先輩だもんね。でも俺は苦しいの忘れた振りして笑ってるんだよ気付いた?
俺は優しくも無いし正しくも無いよだってアリストテレスは中庸がいいって説いたんだって。鈍感な奴らをカバーして場を上手く取り持つために自分を完全に殺す道化はいいことじゃないんだってだからおれだって正しくはないんだ。ピエロの目元に必ず涙が描かれていることを知ってる?あんたが求めるきらきらと輝くものではないんだよ。
でもね確かにあんたは鈍感すぎますよ会長。
すいませんはクスリでも手術でも不治の病です。暫くはほおって置かなければいけません。残念ながら打つ手は御座いません。そのうち神様がきまぐれで助けてくれるのでそれをひたすら待ちましょう。
しかしここで一つ気をつけなければいけないことがあります。
感染者の傍に居てはいけません。
すいませんは感染病です。気がつくと申し訳ない気持ちで胸が一杯になっているかもしれません。そうしたら貴方ももう立派なすいません患者です。
俺は仕方ないから会長の夕焼け色のつむじに向って言った
「すいませんね、俺、頭悪くてすいませんね、会長のこと、怒らせてばっかりですいませんね」
おどけた口調で言ったら泣きたそうな顔して振り返って
「あんたさ、なにもわかっちゃいねえ」
その言葉も俺に伝染。
会長、あんたも何もわかっちゃいねえよ。
終わっちまえよ!!
大和は誉の鈍感さが羨ましくて、誉は大和のちょっとした気遣いが羨ましいんじゃないかなって。大和が向けられる恋愛感情に対しては鈍感だけど普通の人間づきあいではかなり聡い子じゃないかと思うわけで、(なんだかんだで皆のことうまくまとめてるしね!!)誉は自分の気持ちだけは不要なくらいに繊細にわかるけど(だからどんどん自分気持ち悪くなってツンツンしちゃう)他人の感情に対しては異常なくらいどんかんじゃないかな と
ほまってみれば見るほど、書けば書くほど某英国紳士に似てますよね…笑
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