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※絵茶中にしこしこ書いていたよ!!
現代ものでなぜか殿と孔明が一緒に住んでいて、阿斗もいるよ!!
わけわかんないノリと設定ですがよろしければどうぞ!!
昨日の夜から降り始めたらしい雪は明け方には積もっていた。
目が痛くなるほど真っ白な庭やら、道路やらを見て、「すっげーすっげー!!」と騒いでいる息子を、微笑ましげに孔明は見守っていた。
この分だと、今日の体育は雪合戦か何かになるだろう。きっと朝着て行ったこの服は水び出しになってしまうだろうから、帰りはジャージで買ってくるに違いない。
去年の芋掘り体験以来、ダサいからと履いていなかった水色の長靴を嬉しそうに履いて駆けていく息子は、家を出てすぐ門の手前で転倒した。
くれぐれも、車には気をつけなさいという孔明の言葉は、果たして彼に届いただろうか。また悲痛な叫び声と、級友たちの笑い声が遠くで聞こえる。
息子を送り出した後、着々と家事をこなしていく孔明を眺めていた。平日の休みなんて珍しい。洗濯物をたたむ姿なんて見たのは、何年振りだろう。
とてもさりげなくやっているが、タオルも、シャツも、パンツさえ、角と角が寸分の狂いもなく合わされている。あれは本当に人の手でやったものなのだな、と感心していると、ふと、孔明の手が止まる。
車のCMがやっていた。夫婦が、相合傘を書いて、雪の上に大の字になって倒れているやつだ。BGMは、タイトルは忘れたがあれだ、「ILove You~今だけは悲しい歌、聞きたくないよ」とかそんな歌詞の奴だ。昔は男が歌っていたよな、あれ。私の思い違いだろうか、本当に年は取りたくない。
そのCMが終わるまで、孔明の手が動かなかった。
どうした、と聞いたら、なんだかロマンチックですね、真似してみませんか、とはにかんで笑う。
…当然のように私は孔明の手を取って、外に走り出した。こんな可愛い誘いを断れるはずはないだろう!!
喜び勇んで私は孔明の手を引いて外に出た。うっかりスニーカーで飛び出して、玄関を出て一歩目で靴下まで冷え切った水が浸み込んでくる。
「阿斗のことを、笑えませんよ。」
悔しいが、本当に、その通りだ。
雪の上に薄着で転がったのがまずかったのか(テレビを見ていたカーディガン一枚のその恰好で飛び出してきた)、背中がひりひり痛い。痛いどころか、かゆくなってきた。
もしかしたら、霜焼けかもしれない。いい年して恥ずかしいな。
「洗濯物が増えてしまいましたね」
「すまんな、後で肉まんおごるから許してくれ」
「はいはい」
「阿斗には内緒だぞ」
「わかっていますよ」
二人で見上げた空は冷たい青い光で白い庭を照らしていた。
「雪の日でも空は青いのだな」
「海の水は凍りませんから」
「そうか、えらいな」
「ええ、偉いでしょう」
自分のことのように誇る孔明が可笑しかった。
しかし、よく似ている。本当に彼のことでいい。彼は誇るべきだ。
晴れの日でも、雪の日でも、きっとこの世が終わるその日でも、空は青く青く平等に照らしてくれる。
なんだか孔明が隣にいるということが、ものすごく壮大なことのような気がして泣きそうになった。だけど、孔明がこっちを見て笑っているから必死に耐えた。
そろそろ行きますか、と立ち上がると、雪の上に不自然な後が二つ。
すっかり日が暮れた頃には相合傘のまんなかに、もうひとつ人形が出来たことが、窓から零れる明かりのお陰で発見できた。
「ただいまー!!」という元気な声に、タオルを持って駆けだす孔明。
平日の休みも時々なら素晴らしい。
天からの恵みは何も雨だけじゃないんだなと私はとても幸せな気分になった。
終わり
なんか幸せな感じで終わりましたね!!…私の頭が
現代ものでなぜか殿と孔明が一緒に住んでいて、阿斗もいるよ!!
わけわかんないノリと設定ですがよろしければどうぞ!!
昨日の夜から降り始めたらしい雪は明け方には積もっていた。
目が痛くなるほど真っ白な庭やら、道路やらを見て、「すっげーすっげー!!」と騒いでいる息子を、微笑ましげに孔明は見守っていた。
この分だと、今日の体育は雪合戦か何かになるだろう。きっと朝着て行ったこの服は水び出しになってしまうだろうから、帰りはジャージで買ってくるに違いない。
去年の芋掘り体験以来、ダサいからと履いていなかった水色の長靴を嬉しそうに履いて駆けていく息子は、家を出てすぐ門の手前で転倒した。
くれぐれも、車には気をつけなさいという孔明の言葉は、果たして彼に届いただろうか。また悲痛な叫び声と、級友たちの笑い声が遠くで聞こえる。
息子を送り出した後、着々と家事をこなしていく孔明を眺めていた。平日の休みなんて珍しい。洗濯物をたたむ姿なんて見たのは、何年振りだろう。
とてもさりげなくやっているが、タオルも、シャツも、パンツさえ、角と角が寸分の狂いもなく合わされている。あれは本当に人の手でやったものなのだな、と感心していると、ふと、孔明の手が止まる。
車のCMがやっていた。夫婦が、相合傘を書いて、雪の上に大の字になって倒れているやつだ。BGMは、タイトルは忘れたがあれだ、「ILove You~今だけは悲しい歌、聞きたくないよ」とかそんな歌詞の奴だ。昔は男が歌っていたよな、あれ。私の思い違いだろうか、本当に年は取りたくない。
そのCMが終わるまで、孔明の手が動かなかった。
どうした、と聞いたら、なんだかロマンチックですね、真似してみませんか、とはにかんで笑う。
…当然のように私は孔明の手を取って、外に走り出した。こんな可愛い誘いを断れるはずはないだろう!!
喜び勇んで私は孔明の手を引いて外に出た。うっかりスニーカーで飛び出して、玄関を出て一歩目で靴下まで冷え切った水が浸み込んでくる。
「阿斗のことを、笑えませんよ。」
悔しいが、本当に、その通りだ。
雪の上に薄着で転がったのがまずかったのか(テレビを見ていたカーディガン一枚のその恰好で飛び出してきた)、背中がひりひり痛い。痛いどころか、かゆくなってきた。
もしかしたら、霜焼けかもしれない。いい年して恥ずかしいな。
「洗濯物が増えてしまいましたね」
「すまんな、後で肉まんおごるから許してくれ」
「はいはい」
「阿斗には内緒だぞ」
「わかっていますよ」
二人で見上げた空は冷たい青い光で白い庭を照らしていた。
「雪の日でも空は青いのだな」
「海の水は凍りませんから」
「そうか、えらいな」
「ええ、偉いでしょう」
自分のことのように誇る孔明が可笑しかった。
しかし、よく似ている。本当に彼のことでいい。彼は誇るべきだ。
晴れの日でも、雪の日でも、きっとこの世が終わるその日でも、空は青く青く平等に照らしてくれる。
なんだか孔明が隣にいるということが、ものすごく壮大なことのような気がして泣きそうになった。だけど、孔明がこっちを見て笑っているから必死に耐えた。
そろそろ行きますか、と立ち上がると、雪の上に不自然な後が二つ。
すっかり日が暮れた頃には相合傘のまんなかに、もうひとつ人形が出来たことが、窓から零れる明かりのお陰で発見できた。
「ただいまー!!」という元気な声に、タオルを持って駆けだす孔明。
平日の休みも時々なら素晴らしい。
天からの恵みは何も雨だけじゃないんだなと私はとても幸せな気分になった。
終わり
なんか幸せな感じで終わりましたね!!…私の頭が
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