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ホモ好きヲタクなはっちゃけ日記。
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※おろちねたで事後です(つまりやっちまった後だぜ!!)



冷たい言葉に彩られた情交の後で司馬懿は皺だらけの上着を羽織る。
春先といえど風は冷たく、それにしても中原の春よりは幾分も温かかった。
そして、雨だった。

暖かい季節と、寒い季節があり、じめじめした雨季もある。一年程ここで過ごしてきたけれど、未だにその季節の動きは不思議なものだった。


それを、孔明と二人でおいかけるなんて。

今でもはっきりと覚えている。それはとても鮮明に、霧に霞んだ朝の庭の光景だったのだけれど、色は果てしなく沢山あったこと。
白には黄緑が混ざり、灰色の影は青く輝き、瞬きするたびに、それはまた別の色に変わったのだ。

池の前に佇む孔明は一輪の蓮の花に手を伸ばした。
吸い寄せられるように流れてきたそれが彼の指に触れる。
壊れた寺院で見かけた仏の絵に似ているその光景が余りにも似ていたから、恐ろしさと誇らしさと、わけのわからない悲しさで旨が一杯になったのだ。

私は神に対峙していたのだ。

そう思うと、切なくてたまらなくなった。

人を殺すその手際のよさより何より、共にいて彼を人でないように感じるのは、その穏やかさで、司馬懿は彼のそういうところを見たくなる。

しかし、孔明はその穏やかさを人に向けない。
司馬懿は手を伸ばして、肩を叩こうとすればその前に振り返り、声をかける前に返事する。

何も言わずに彼は全てをはねつける。
それでも知らない顔をして、つまらない罵倒を浴びせ、そのなかに少しだけ愛しい気持ちを混ぜながら、彼の帯を解いていくのだ。

阿呆に彼は優しかった。
司馬懿はそれに甘えた。
それがどうしてか知っていながら、彼の腕の中に落ちた。彼を閉じ込めて、声を上げさせた。

この世界の殆どのことがどうだっていい


隣で彼が目覚めた。
解けた帯を拾い、しわくちゃで汚れた下着を探して、立ち上がった。

「どうしてお前は」

孔明は微笑んだ。

「だって貴方が余りにも哀れで。」

使えない、役立たずだから。そのくせ高望みばかりして背伸びして、その様が見ていられないほど哀れだから。

「だから、哀れんであげてるんですよ。」

二人で追いかけてきたはずの景色は結局一人で眺めていたに変わり無かった。
ただ彼が景色の中にいたばかりに、司馬懿は勘違いしていたのだ。

二人で居ると。





本当におろちは都合が良くて良いですね!!
しばこめやるなら天華か横光じゃないと萌えないと思ってたんですが、おろちのお陰でこの二人に際限なく萌えられますありがとう。
孔明は基本いやなやつで、(酒見的な意味で)電波で、司馬懿は無駄に頭が良いから、それがほんの少しどういうことかわかって、変に期待して大変なんじゃないの。
もっと孔明がいやなやつに書ければ良い。いやなやつってのは、多分一番可哀相で可愛くて、淋しい人だと思う。
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